自己認識、強みと弱みはどちらが的確か
今回は自分の職務能力の強み弱みの認識について述べたい。人は誰でも強み弱みがある。 その程度は人によって違い大きな山であったり小さな山であったりするが。
その凸凹について人はどの程度的確に自己認識ができているのであろうか。 さらに言えば、人は自分の強みと弱みのどちらをよりよく分かっているのであろうか。
私共では過去上場企業の管理職を対象にしたヒューマンアセスメントを数多く行ってきたが、 その経験値から次のようなデータを得た。
1.自分の強みや弱みを的確に認識できている割合は、4割強に止まる。
2.特に強みよりも弱みの方の認識割合が低い。4割弱に止まる。
3.中には自分の弱みを強みと逆転評価している者が1割弱存在する。
これらのデータはセンターアセスメントまたは360°アセスメントと自己評価をして得たものである。
ここで考えさせられるのは意外と自分のことがよく分かっていないということである。何故、このような認識ギャップが生じたのであろうか。 いろいろな原因が考えられるが、一つ言えることは、発揮能力の概念の不足、それから理想自己の作用の2つが大きいと言うことを挙げておきたい。
正しい自己認識ができないと能力開発は思うような成果が上がらないこと、また長期的に見ると自分を見誤り、 適性を間違えて捉えキャリア形成にも取り返しの付かない不具合をもたらしかねないということである。
ACNET21代表 米田 巖